伊東氏に言いたいこと。
吉野家の常務であった伊東氏の言動が波紋を呼んでいます。
もちろん焦点はその品の無い例えです。
「生娘をシャブ漬け」というのは、実に、反社会的な連想をさせるワードセンスであり、嫌悪感を抱く人が多かったのでしょう。
また、全国チェーンでありながら、上京してきた人を対象にした話をするなど(一人暮らしの人を対象にしているとはいえ)少し、マーケティングとしても疑問を抱く内容になっていると事も、叩かれる要因となっているでしょう。
しかし、私個人的には、吉野家が氏を解任するに素早かった事にはもう一つの理由が有ると思っています。
それは、吉野家の商品に対する愛の無さが露見したからだと思います。
美味しいものを奢ってもらえるようになると「絶対に食べない」と言い切ってしまった点について、看過できなかったのではないでしょうか。
物言わぬ吉野家ファンや、吉野家の中でも、味に自信をもって、美味しいものを届けようと努力している開発担当者の努力を踏みにじる発言だと思います。
私は結構美味しいものや、それなりの値段のするものを食べる機会が多いですが、それでも吉野家の牛丼を楽しみにすることがあります。
ジャンクフードに分類されるものではありますし、甘くて鈍重な味ではありますが、満足感や手軽さ等で、他にない素晴らしさがあります。
それを、若い女性は絶対に買わないと言い切るのは如何なものかと。
私はイチ吉野家ファンとして、むしろその部分に「外部」の人としてのいやらしさを感じました。
やはり、商道というのはお客様に良いものを提供しようという本筋を大事にしなければいけないと、改めて思わされる出来事でした。
吉野家の牛丼は、若い女性にもファンが居ますし、美味しい(高級な)ものを食べ慣れた人でも無性に食べたくなる魔力を持っている事を十分理解していれば、報道されているような発言には決してならなかった筈です。
氏は吉野家の牛丼をどれぐらい食べていたのでしょうか。