伝家の宝刀を抜く。東京と六甲颪
先日、近所のスナックのママから、「今日は絶対に安全だから来てほしい」と連絡があった。
ここのママさんは間違ってもしょうもない営業はしない人で、どうしてもの必要があったのでの事だろうと推測できた。
スーパー歌ウマさんが私との歌合戦をご所望とのこと。
ただ、以前から何度もその方の歌を聞いているが、技術や表現力、パワーなど、どれを取っても私より秀でており、いつもかませ犬になるだけなのはわかっている。
しかし、その方に本気で挑んで勝てる人もそう多くないので、私が召喚されたということなのだ。
ママさんにメンツを確認して、安全であることを確認した上で出陣した。
軽く酒を飲み、盛り上がってきたところで歌合戦となった。私も得意な歌をたくさん混ぜながら頑張ったが、最高得点では及ばなかった。
調子に乗る歌ウマ氏を撃沈させるためのリーサルウェポンが私だったようで、どうしても今日の点数決戦では私に勝たせたい(氏を打ち負かしたい)ようだったので、私は伝家の宝刀を抜くことにした。
氏が最高得点を出したのが「東京」だったので、私は「六甲颪」で立ち向かった。これはそれなりの点数が出ることが事前にわかっていたので、反則と言えばそこまでなのだが、周囲の勧めもあり、遂に伝家の宝刀を抜いたのだ。
結果は当日トップタイの97点。私のその店での最高得点だ。しかし、氏の歴代最高は98だったので一歩及ばず。
伝家の宝刀を抜いて及ばなかったのでこれは仕方がないとシャッポを脱いだわけだが、場は思わずの大盛り上がり。
点数は関係ない、楽しく歌えればいいじゃないか!と言い残し私は盛り上がりの中店を後にした。盛り上がるとコロナが怖いから。
負け惜しみに聞こえないテイクと得点を残せたので、他の客にも楽しく歌ってほしかっただけなのだ。
もちろん氏もそれがわからない御仁ではない(それならば私は進んでお付き合いをすることはない)ので、たまのお遊びに付き合っただけだが、他の人にも楽しんでほしかったから。
特に一見さんとみられるお客さんがいるときはママのフリがあるまでは歌声を披露しないようにしているし、地位のある、歌自慢の方が居るときなどは上手く調節する技術なども付いてきた。
しかし、高い得点を取る技術が伴わないので、その気になれば100点が取れる歌を用意しなければならないな、、、と、反則まがいの高得点歌をもっと仕込んでおこうと思った夏の夜だった。
最近、おいそれと遊びに出かけられないので、スナックの話が書けずに更新の頻度が滞っているのが残念でならない。
早くコロナが収まることを祈りつつ、当面は自粛かな、、、
最後まで読んでくださり、
ありがとうございました。