お役に立ちたい!ズレてる私の感性はいかが?

今まで「ズレてる」と言われてきた感性を、「独特の切り口」としてお役に立ててもらえれば、というブログです。

悪法も法なり?〜車椅子で無人駅下車の記事を読んで〜

AERAと言えば一時期は意識高い系雑誌としての風格を持っていましたが、今はネタ担当のようで、学生の頃購読していた身としては恥ずかしい限りです。

さて、今回の記事はAERAからです。
車いすでの無人駅下車は「わがまま」? 問題提起した障害者にバッシング 奪われていく移動の自由の権利 (1/4) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

皆さんはどう思いますか?

健常者ができる事を、障碍があると言う理由で出来なくなる事は差別だ、言われています。

象徴的な表現として、

電車に乗るたびに感謝を口にし、『すみません』と言うのは、

と言うのがありました。健常者は確かに電車に乗るたびに駅員に感謝を伝えることは無いでしょう。
ではなぜ障碍者

「電車に乗るたびに感謝を口にし、『すみません』と言う

のでしょう。
それは、明らかに他の健常者とは違ったサービスを受け、そのことに対する対価は支払っていないので感謝を口にするのではないでしょうか。

例えば食べ放題の店に行って、男性と女性の料金が異なることを差別だという人は極めて少ない。性別で料金を分けるのは如何なものか、と私などは常々思うのですが、余り議論されないようです。

結局大方の男性の方がよく食べるのでサービスに対する対価が上がることを皆が納得しているからだということでしょう。映画のレディースデーに関しては訳わからん。誰か教えて。

話を車椅子の方に戻しますが、無人駅での車椅子の下車を当然のように行わなければいけないと考えるのはいかがなものかと思ってしまうわけなのです。

JRのようなバワーのある会社であれば、そのような声に答えられるかもしれないですが、それにもコストはかかっています。それは運賃に反映され、多くの人でシェアすることになります。食べ放題に例えれば女子プロレスラーがバクバク食った分を草食系男子が埋め合わせている構図でしょうか?(コストの話だぜ、曲解するなよ)

私も障碍者が移動の自由を達成するために、心理的な枷があってはいけないと思います。しかしそのためには莫大なコストがかかります。よく例に出されるのが、富士山の麓から山頂までエレベーターをつけないといけないか、という問題である。キリガナイ。

そもそも憲法では「移動の自由」なるものが保証されているとするのですが、根拠条文は22条の「居住、移転、職業選択の自由」に含まれるとするのが通説であり、それは、侵害により民主主義の不可逆的破壊を齎す精神的自由権とは異なり、公共の福祉に反しない限り認められるとする経済的自由権であるに過ぎないのです。

だからこそ、その保護にも規制にも、他の自由権と抵触しない範囲で慎重に定められなければいけなかった筈なのです。

2013年制定の「障害者差別解消法(障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律)」についても、もう少し他の営業権等との調整があっても良かったのでは、と思います。読めば解りますが結構ハードな内容で、重箱の隅をつつくような要求にも対処が必要となり、実に不経済なものであります。

これが精神的自由権に関わるものであれば、国は経済に優先して守らなければならないですが、そうでない部分についても、これらのハードな縛りが適応されると、特に小規模自治体や民間事業主にはサービスの継続すら危ぶまれるのではないでしょうか。

全駅にエレベーターの設置を要求した為に費用が出せないとして路線自体が廃線になるようなもので、本末転倒にも程があります。笑い話にもならないです。

一部の障碍者の溜飲を下げる為に、サービスを破壊するのが正義であると言うのであればAERAの記事の問題提起は正しいでしょう。

ただ、記事の車椅子の方に批判が多いのはその居丈高な態度に対してだと思います。

本来守られるべき権利の範囲はどこまでなのか。批判の声を聞いて、法の理想と市井の声が乖離しているのならばその理由は何か。その上であるべき姿はどのように修正されるべきなのか。このように止揚される議論こそが必要なのではないでしょうか。一方の立場を養護するのは容易いが、それが誤解を生み、問題の本質から人々を遠ざけ、結局問題の解決を遅らせるならば、そのような記事は百害あって一利なしです。
 
AERAはもっと根本的な問題に切り込み、記事の車椅子の方もギャフンと言うような建設的な考察を見せてほしいものです。

こんなクソみたいな提灯記事ではなくて。

最後まで読んでくださり、
ありがとうございました。

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