「お客さま」と「ファミリー」と「お客」
スナックの話です。
長く続いているスナックは、
常連のお客さんがついています。
そういう人たちは、
「お客さま」なんですけど、
「ファミリー」と表現されることが多いです。
だから、ママさんや従業員が困っているときには店を回すのを手伝ったり、いろんな面倒ごとをそれぞれの得意分野で解決したり、(こういうのは『七人のおたく』みたいで好きなんですよね)、そういう和気あいあいなところがあります。
ただ、何かの拍子に、「お客さま」が「ファミリー」にならずに、「お客」にされてしまうことがあります。
客側の変化の場合もありますし、
店側の変化の場合もあります。
私が見たのは、店側の変化です。
あるお客さんなどは、来てもろくにホステスがつかず、ぞんざいな扱いを受けているように思います。
また、私はいつも冷静に他の人の会計なども見ていますが、
その時、人によっては、ん?と思うような会計を出していることがあるのです。
お客の方もたまらず、あれ?とささやかな抗議をしますが、見返すこともしません。
最近、私の方にもその「お客扱い」の波がやってきております。店の経営は一時期に比べて苦しそうですが、目先の銭を追いかけるようになると愈々行き詰まるのが商売というもの。
特に、チーママみたいなのが専横を聞かせるようになると、空気がおかしくなってきます。
粋な客は文句を言いません。
ただ、粋な客は厳しいので、
よっぽどその店に未練がなければ
遊び場所を変えるだけのことです。
特に悪口を言うわけでもないですが、聞かれたときには、そのままの事を答えます。
なので、余計に客足は遠のきます。
そんな店を何件か見てきました。
一つのパターンですが、
どうしてか繰り返される悲劇。