私はタバコが趣味であります。
普段はパイプタバコを常喫していますが、人目が気になるときなどは紙巻きタバコも利用します。その時に選ぶのは大体旧三級品でした。中でもわかばとバットは、安さと煙量の多さ、パッケージの良さでかなりリピートしていました。
※旧三級品
品質が悪くタバコ税が安いので、安価に購入出来た。銘柄ではECHO、しんせい、わかば、ゴールデンバット、うるま、バイオレット
ちなみに私がタバコを吸い始めた20年前はバットが90円、わかばが110円だったように記憶しています。激安ですよね。
でも、ハイライトも220円、高嶺の花パーラメントでも280円くらいだったような、、、。
で、これら旧三級品は価格の安さから、文学者などの愛好者が多く、多くの作品で小道具として使われています。文化的側面の強い、興味深い内容ですが今日のテーマとは外れるので、いずれ回顧録として書きたいと思います。
で、そのように文化的意味のあるこれら旧三級品が廃止されます。厳密には2019年10月以降在庫分を持って廃止とのことです。
「わかば・シガー」360円、「エコー・シガー」350円 9月中旬より、全国で新発売 | JTウェブサイト
~ わかば、エコーからリトルシガーが登場 ~
「わかば・シガー」360円、「エコー・シガー」350円
9月中旬より、全国で新発売
(中略)
なお、旧3級品銘柄である、「わかば」、「エコー」、「ゴールデンバット」の3銘柄は10月以降、当社の在庫売り尽くしをもって販売を終了し、廃止することといたしました。
理由は「値段を高くせざるを得ないから」。
旧三級品への税率軽減措置の段階的廃止が2016年4月から開始され、激安だった旧三級品の価格はどんどん上がり、通常のタバコとそう変わらなくなってしまったのです(それでも100円くらいは安く買えたんですけどね。)。
私は詳しい銘柄別の売上などは知りませんが、「取りやすい所から取る」と批判されるたばこ税の度重なる増税で、通常のタバコの価格はどんどん上がり、安いわかばやECHOに流れたのだと言われています。
ちなみに、私が吸い始めた頃はわかばやECHOなんて売ってる店は少なかったですが、今やコンビニやスーパーにも売っています。何をかいわんや、です。
結局高級なタバコが売れず思ったように税収が伸びなかったので次の一手は旧三級品の実質的増税です。
ちなみにたばこ税の管轄は財務省です。頭良さそうな人が集まっている割には短絡的で知恵の無い方法のように感じます。知性の欠片も感じないお粗末な方法に見えますが皆様はどうでしょうか。
で、結局これ以上の値上げは旧三級品としての存在意義まで無くなるということで、旧三級品自体がこの世から無くなることになりました。芥川龍之介が好んだタバコも、ルパン三世の中で銭形警部が愛飲していたタバコも、007が日本で吸ったタバコも、みんな過去のものになってしまいます。
JTもお怒りのようで、わかばとECHOをリトルシガーとして銘柄を継続させるとしています。リトルシガーとは紙で巻く代わりに葉巻の葉で巻いた物です。この方が紙巻きより税金が安くなります。
なんか、発泡酒、第三のビール論争のようになってきましたが、皆さんはどちらに知性を感じますか。
取りやすい所から取る、とホイホイ税率を上げる側(しかし思うように税収は増えない)か、努力して税金が掛からない製法を見つけ出し、製品に仕上げてマーケティング的に大成功を収める側か。
私は増税を責めません。必要な資金は調達しなければならない。
しかし、なぜこのように知性の欠片も感じられない方法で行われるのか。特に酒税で良い前例があるのに、どうしてやったのか。
ゴールデンバットの発売は1906年。日露戦争の終結が1年前の1905年、第一次世界大戦の勃発が8年後の1914年。我々の爺さん婆さんより長生きな銘柄なのに。
文化は永遠に失われる。
私はバットのパッケージが好きなのです。また、若い頃お世話になったわかばが無くなるのはこの上なく寂しいです。わかばにセロハン包装が付いたときには「偉くなったな」なんて思ったものです。
だから数カートン買いだめる!そしてヒュミドールの中に入れ出来るだけ延命を図ろうと思います。
特別なひとときの為のタイムカプセルです。
リトルシガー購入したらレビューしたいですが、発売は9月中旬とのこと。
北海道で一度限定発売されたことがあるそうなので、探せば見つかるかもしれません。
取り留めなくなりましたが、
最後まで読んでくださった
あなたが大好きです。
(某YouTubeっぽく)
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