東洋経済オンライン連載『買わない生活』の衝撃。
スマホとは厄介なものである。
自分の忙しさとは全く関係なく、様々な情報を目の前に突きつけてくる。
そして、大体の場合は「題名は興味を引くが、中身が空っぽの自分にとってどうでも良いもの」が多いのだ。
しかし、今回は違った。
記事のタイトルもシンプル。『買わない生活』。そして、この記事は新しいライフスタイルを意識高く提案してくる嫌味な感じが全くしない、著者の身に起こったことを知的に分析し言語化して、こんな事がありましたと主に事実と感想を書いているだけの、実に潔いものである。
稲垣えみ子氏。さすがは元新聞記者としてキャリアを積み重ねた方である。その文章は実に分かりやすく、かつ、これはおそらく本人の性格なのだろうが、ユーモラスに書かれていて、読んでいて全く退屈しない。いや、「退屈しない」なんて失礼な表現!この文章は「面白い」のだ。
そして、机上の知識だけではなく、人生の経験も積み上げられた著者によるポスト資本主義とも言えるような、いや、資本主義にうまく寄生する原始的社会とでも言うのだろうか、私のような阿呆に一言で言い当てられるほど単純なものでは無いのだが、分かりやすい「感想」。
私は以前もこのブログの中でBライフについて書いたことがあるが、この著者の行っている生活はまさにBライフだ。いや、少し実行形態としては違うのだが、その生活の持つイデオロギーがBライフなのだ。
そしてBライフと謙遜しているが、人間として豊かな生き方は間違いなくコチラなのだ。
もちろん良いことばかりではない。稲垣氏の連載の中ではしんどかった事も冷静に書かれていて、これがまた良い塩梅なのだ。
今の暮らしに疑問符を持つ人は絶対に一度は読むべきものであり、次の日本を考える上で、外せない「幸せの形」の一つの完成形ではないかと思ってやまない。
私は家を買ってしまったのが運のつき。こいつをどうにかしないとBライフには入れないのだ。
後は車かな。やはり車がないとなんともならない地方都市は辛い。これも今は普通車という贅沢をしているが、そのうち軽に変え、それも必要なければ原付きに変え、健康のために自転車にして、、、などと、自分の生活のサイズダウンと共に拠点を纏めるのも良いかなと思うわけである。
それはくだらない私の話であり、皆様に読んでいただきたいのは稲垣氏の連載である。
東洋経済オンライン連載の『買わない生活』。いつまで無料で読めるのかはわかりませんが、今もまだ無料で読めます。結構なボリュームですが、気になった方も、そうでない方にも、ぜひ触れてほしい「価値観」です。
最後まで読んで下さり、
ありがとうございました。